ここでは、カイロプラクティック全般の基礎知識についてご説明します。
歴史や理論、整骨・整体・マッサージとの違い、矯正について、などなど・・・
下記文章をご一読頂き、カイロプラクティックへの抵抗感が少なくなれば幸いです。
※以下、「カイロプラクティック」と表記すると文章が長くなりますので、
文中では「カイロ」と短く表記致します、ご了承下さい。
【説明の前に・・・】
当院の施術を受けて頂ければ判りますが、現在の施術内容は一般のカイロ院で施され
ているような施術はほとんど無い手技です。 但し、カイロの理論ベース無しでは成立
しない施術ですので、皆様には正しい知識を知って頂きたく、以下に解説致します。
カイロの発祥は約120年前のアメリカ。
聴力に障害のある使用人の背骨が1箇所、後ろに飛び出しているのに気がつき、そこを押し込
んだところ、何とその場で聴力が回復した!・・・と言うのが始まりと言われています。
鍼灸などと比べると歴史はまだ浅く、日本では残念ながら国家資格としての認定はされており
ませんが、アメリカを始め欧米各国ではその療法の有効性から専門の4年制大学も多数あり、
国家資格として認定され、保険診療が認められています。
カイロの施術で何故身体が治るのか? その仕組みを簡単に説明すると・・・
手足を動かす、胃腸が消化をする、指先や舌で感じるなど、これらを支配しているのは神経。
その神経伝達が背骨の歪みや筋肉の圧迫などによって障害される事により、手足が痺れたり、
内臓の機能が低下します。 それならばその障害を取り除く為に、背骨の矯正や筋肉を緩める
事を用いて神経の通りを良くしましょう、という解剖学的な理論に基づいた療法です。
ちなみにカイロプラクティックとは、カイロ=手、プラクティック=技というギリシャ語を元にして
作った造語で、日本語に直訳すると「手技」という意味です。
文字通りに「手だけ」を使って身体の不調を改善する療法です。
背骨を矯正する (=刺激を与える)事によって神経伝達を良くし
人間が本来誰でも持っている「自然治癒力」を引き出す。
すると、他に何もしなくても自ずと健康になる。
これがカイロプラクティックの手技が身体を改善する理論です。
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一見、似たような代替医療。 流行もあって巷では色々な看板が溢れ返っています。
いざ肩が凝った時に、この中から自分に合った療法を選ぶのは知識が無いと難しいですよね。
本業にしている私でさえも知らない療法がたくさんあります。
まずは入門編として、代替医療の主要な4つの療法の違いを説明致します。
整骨は、柔道整復師が行う脱臼の際の「骨つぎ」が本業(保険が適用)
打撲、捻挫も専門なので、本来は急性の症状がメインと思われます。
必要に応じて背骨の矯正も行います。
整体は、ツボや鍼灸で用いられる「経絡」を「矯正」する経験医学的療法
矯正はせずに、内深部刺激だけを与えるのが「お灸や針」だと思って下さい。
カイロと同じく残念ながら日本では保険適用はできません。
マッサージは、静脈とリンパの流れを改善し、筋肉の血行を回復する療法
皮膚から近い層を狙うので、表面をなでるような施術を行ないます。
施術は身体の末端から心臓へ向ってアプローチします。
あんまは、動脈の流れを改善させながら、筋肉を直接もみほぐす療法
筋肉の刺激(深い層)なので、多少の痛みを伴う事があります。
マッサージとは逆に心臓から末端へ向ってアプローチします。
それぞれの療法にはカイロを含め、一長一短があるかと思います。
人によって味覚の好みが違うように、各療法がその人に効く・ 効かない(合う・合わない)と言うのも実際にあります。
なので、私が行う施術を無理強いするつもりは全く有りません。
故に、各代替医療の特徴を知って頂いた上で、
ご自身の体にあったベストの療法を見つけて頂き、
今後の健康維持に役立てて下さい。
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茶道や華道、空手なども細かく分けると色々な流派がありますよね。
カイロにも同じように色々な流派(施術方法)があり、矯正方法も大きく変わってきます。
カイロの語源の通りに、手だけを使う矯正方法が本流ですが、軽い衝撃を与える為にバネ式の
器具を使ったり、ベッドの一部が落ち込む事を利用して矯正する方法もあります。
また、同じ手だけを使う矯正方法でも、勢いをつけて身体を回す方法もあれば、施術者の体重
を利用し、患者さんの呼吸に併せて軽く押し込む方法もあります(当院は後者です)。
このように同じ「カイロ」と看板を掲げた店に入っても、全く違う施術・矯正をされる事があり、
困惑された方も多いかと思います。
施術者の体格やクセもありますので、100人いれば100通りの施術方法があると思って頂い
た方が正解かもしれません。
故に、「健康維持」という長い視点で見ると、ご自身に合った施術(矯正)をしてもらえるお店を
時間を掛けて色々と比較して探すのが正解かと思います。
因みに・・・に当院は 「手技のみ」 にこだわって施術をさせて
頂いております。
その中で施術の主となる 「全く押さない全身ほぐし」 は他店と
はかなり異なる方法ですが、十分な効果があると自信を持って
お勧めできる施術ですので、一度ご体感頂けると幸いです。
※下記「全身ほぐし」参照 |
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※ここでは矯正についての説明をしておりますが・・・
現在の私の手技では矯正はほぼ使いません。
(使わずとも効果がある施術内容を提供しております)
但し、正しい矯正の知識は知っておいて頂きたいので、以下に説明を致します。
カイロが敬遠されている大半の理由は、矯正の時に「ボキボキッ!」と大きな音がして物凄
く痛そう・・・ というイメージから。
TVでの悪い印象に騙されていますよ、と言いたいです。
例えるなら「外国の方が日本にはまだ侍が居ると思っていた」、そんなレベルの間違いです。
TVではリアクションし易い、痛そうな見栄えのする矯正方法だけを映しますので・・・。
矯正には沢山の手法があり、軽く押すだけで痛みは全く無い方法も数多くあります。
料理によって包丁を使い分けるように、矯正の時には体の何処を矯正するのかが重要です。
その人の筋肉や骨の質を見極めて、矯正の方法を使い分けるのが本当のプロの仕事です。
ゆえに繊細な身体の箇所には繊細な矯正を行います。
中には矯正の「ポ゚キッ」という音だけを求める方も居られます。
しかし音が鳴ったからと言って良い矯正とは限りません。
音を求め過ぎて必要以上に骨を動かしてしまうと、返って体を悪くしてしまうこともあるのです。
(首や指を必要以上にポキポキと鳴らす方、気をつけて下さいね)
骨格調整は筋肉を緩める(逆に強化する)だけでも可能ですが、それを「長持ち」させる為に
補助的に行うのが「矯正」だと思って下さい。
また背骨へのピンポイント矯正は、驚くほどの痛みの軽減や動きの回復が見られる事も多々
あります。
但し、矯正に対する不安感等で全身の筋肉が緊張していると、筋肉がスムーズな骨の動きの
邪魔をして、矯正の際に痛みが生じてしまったり、正しい方向に矯正出来なくなったりします。
そこで・・・次の項目「全身ほぐし」が必要となります。 |
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他の整体院でも矯正前には、肩から腰にかけて「ほぐし」をされる事が多いかと思います。
ただ、当院では他とはちょっと違ったほぐし方、ほぐす方針をもって施術しています。
当院では必ず足の先(身体の末端)から全身を順番に「ほぐし」を行います。
もし肩だけが凝っていると言われたとしても、必ず足の先からほぐしていきます。
凝りの原因の大半は、全身の血流の悪さです。
肩だけを揉んで柔らかくしても全身の血流が悪ければ直ぐに肩凝りは再発してしまいます。
川の流れに例えるなら、水量の少ない川はゴミが溜まり、悪臭も発生してしまいますよね。
川のゴミ掃除(肩凝りの疲労物質の除去)をするのも大切ですが、川の水量(全身の血流)を
増やしてゴミが溜まらない川にしてあげる事が、長い目で見るとこちらの方が有効です。
全身の血流を上げる為には、全身の筋肉をほぐして血を流れ易くしてあげる事が大切です。
おヘソから下には全身の筋肉の2/3が占めていると言われています。
まずは筋肉量の多い下半身からほぐした方が、血流が良くなるのは想像がつきますよね?
それも毛細血管が多い足の先からほぐすと、血流はさらに流れやすくなる性質があります。
足先からふくらはぎ、大腿、お尻から心臓へ、そして手先から腕、肩、そして心臓へ・・・。
一見、回りくどいようですが、少しでも症状を和らげ、体調が良い状態を少しでも長持ちさせる
為の施術方法だとご理解下さい。
こうして全身をほぐし終えると、緊張していた筋肉がリラックスしてきます。
来院して直ぐに矯正をしては、硬くなった筋肉や緊張感が邪魔して正しい方向への矯正が
出来ずに痛みが生じる事がありますが、十分に全身をほぐした後の矯正は軽い力で的確な、
痛みも無い矯正が出来るのです。(上手い手技者程・・・矯正は痛く無いですよ!)
単純に筋肉を皮膚の上から押しているだけに見えますが、背中を押す方向、腕や足を牽引す
る方向は、全て身体が改善する正しい方向を意識して全身の押圧・ストレッチを行っています。
ストレッチの延長が矯正に当たりますから、全身ほぐしが終われば、自ずと矯正を行った時と
似た施術効果が期待出来ると言っても良いでしょう。
少しは矯正の抵抗感が無くなりましたか? |
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